離婚前に別居のメリット
離婚したいのに相手が離婚に応じてくれないと言う相談がよくあります。この場合の離婚に向けての手順の1つとして別居と言う選択肢が考えられます。
別居のメリットを列挙します。
- 相手に離婚したいと言う意思が伝わる
- 婚姻費用が養育費よりも高額になる
- 離婚裁判ができるようになる
離婚の意志表明
現実問題として別居すると言う事は大変に労力が必要でストレスのかかる行為です。
ある日突然荷物がなくなりもう家に戻ってこない、そのようなことが本当に起こったらどんなに驚くことでしょう。相手の心の中にそんなにも大きくて強い気持ちがあったのかと改めて考え直すことになります。
別居した本人にとっては、突然のように見えても家探しから始まり、お金の工面、行政上の処理など大変な労力がかかっているはずです。
そこまでのことをしてまでも別居すると言う行為には、それだけの強い意思が入っているのです。同居のまま離婚したいと言い続けても、いつものことだと片付けられかねません。あなたの本気を示すためにも別居はとても有効な手段となります。
お金がかかる
夫婦にはその家族が生活するための必要な生活費を分担する義務を負っています。
例えば妻が離婚を求めて別居する場合は、別居期間中の生活費、つまり婚姻費用を夫側が負担しなければなりません。離婚後の養育費と比べるとこの婚姻費用は高額になり、離婚してるのと変わりない生活をしているのにもかかわらず高額な負担を強いられることになります。
お金の面だけを考えるとダラダラと別居を続けられてしまうことは、夫にとって多大な負担になってきます。婚姻費用を支払うことの意味が難しくなってくるのです。
離婚裁判が可能になる
裁判をしてまで離婚をしたくないというのがほとんどの人の気持ちだと思います。できれば話し合いによる協議離婚が一番よいことですが、双方が離婚に同意しなければ成立しません。
どうしても離婚に応じてくれない場合裁判を考えるわけですが、双方に法的離婚事由がない場合は離婚判決をもらうことができません。この場合、別居行為があることで離婚を認められることがあります。
別居していることによって婚姻関係が破綻してるかどうかを判断されるのです。大体期間として3年以上別居生活が続いていれば裁判で離婚が認められることが多いようです。