- 1. 家族が心の病気では?と思ったら
- 1.1. 心の病気の兆候には、家族が気づくことが多い!!
- 1.2. 恥ずかしい病気と思わず、早めに専門医に相談を
- 2. 職場の仲間が心の病気にかかっているようなら
- 2.1. 生活行動のズレに気づくことから解決することも
- 2.2. 相談内容は、絶対に秘密にすることを約束する
- 2.3. 家族との連携
- 3. 心が病んでいる方に対して何をして何ができるか
- 3.1. 本人の辛さを理解し、十分に休息させる
- 3.2. うつ病の場合、叱咤激励は厳禁
- 3.3. あせらずに経過を見守り、治療をサポートする
- 4. 自殺を予防するには
- 4.1. 自殺をはかる人の多くは、予告サインを発している
- 4.2. 救いを求める心の叫びを見逃さず、すぐに対応を!!
- 4.3. 「死にたい」と打ち明けられたら
家族が心の病気では?と思ったら
もし、家族の誰かに心の病気の徴候が見られたら、専門医の受診を勧めてください。心の病気の発見、治療には、ご家族の理解と援助がとても重要になります。
心の病気の兆候には、家族が気づくことが多い!!
患者の変化に最初に気づくのは、やはり身近にいる家族の方が一番多いといえます。ところが、心の病気に対する理解は、未だに浅く、社会的偏見や誤解を抱いている人も、少なくありません。
家族の誰かが、様子がいつもと違い、おかしいことに気づきながら、「うちの家族に限って、うつ病になるはずがない」とか「近所に知られたら恥ずかしい」と、うつ病が手に負えなくなるまで、見て見ぬふりをするケースも多いのも事実です。
これは患者さんはもちろん、家族全員にとっても、非常に不幸なことです。早期発見して、早期治療すれば、すぐに治るものが、治りにくくしてしまいます。
恥ずかしい病気と思わず、早めに専門医に相談を
心の病気は決して恥ずかしいことではありません。人間にも、体と心があり、体が病気になるように、心も病気になります。まず、家族のかたが、その点をキチンと理解して、早く精神科及び心療内科を受診するように勧めてください。
本人が自分から専門医を受診する気になるまでは、無理強いは禁物です。ただ、自殺などの事故が起こらないように見守りながら、「専門医に診てもらえば、必ず良くなる」との説得を続けましょう。
どうしても本人が受診に抵抗があるようでしたら、家族だけでも良いので、早めに相談に行き、どのように対処したらよいのか、専門医からアドバイスを受けるべきです。
職場の仲間が心の病気にかかっているようなら
会社に勤める人なら、職場の人の接している時間は、家族よりもむしろ長いと言えます。職場に心の病気(うつ病)ではと思える人がいたら、是非、支えてあげて欲しいと思います。
生活行動のズレに気づくことから解決することも
これまでは無かったのに、急に遅刻や欠勤が増えたり、仕事に身が入らない様子だったり行動や態度に異変が見られたときは、特に上司が気づいて欲しいと思います。
心の病気は、家族はもちろんですが、職場の人のサポートも重要になります。同僚や上司が「普段と様子が違う」と気づいて、相談にのってあげるケースなど、フォローするだけで、病気が快方に向かうケースもあります。
相談内容は、絶対に秘密にすることを約束する
患者さんは心の病気にかかっていることを職場に知られたら、役立たずのレッテルを貼られてしまうのではと恐れています。もし、相談されたときは、その気持ちを察してあげて、決して他言しないことを約束してあげてください。
また、心の病気を抱えている人に必要なのは、自分の話を聞いてもらい、苦しみを理解してもらうことです。良いアドバイスをするよりも、まず、よく話を聞いてあげることが大切です。
家族との連携
心の病気は休養が第一です。本人が仕事を抱え込んでいるようであれば、「体を壊しては元もこもないぞ」と、周囲は温かい態度で諭して、休養をとらせることも重要です。
また、心が弱っているときは、マイナス思考になるので、「会社を辞める」ということもありますが、このような場合、「いまは心が弱っているから、重大な決定は回復してからにしましょう。」と引き止めてください。職場と家族の連携も大切なことです。
心が病んでいる方に対して何をして何ができるか
心が弱っているかたにとって、一番の事は、周囲の人の温かい支えです。 心の病に苦しむ人の辛さを理解し、回復への道のりを根気よく支えてあげてください。
本人の辛さを理解し、十分に休息させる
心の病気は辛く苦しいものですが、生活を共にしている家族や周囲の人も、非常に辛い立場にあるといえます。なんとかしてあげたい気持ちと、今後の生活の不安と板ばさみで、時には患者に腹立たしさを感じることもあります。
しかし、本人にとっては、一番の支えは、家族や仲間なのです。周囲の人が辛さを理解し、十分に休息させて、適切な治療を受けさせることが回復への一番の近道だということを理解して欲しいと思います。
うつ病の場合、叱咤激励は厳禁
いくつか注意する点として、まず第一にうつ病の人に対して「頑張って」とか「そんなことでどうする」という、叱咤激励は絶対に禁物です。
本人は頑張りたくても、頑張れずに悩んでいるのだから、叱咤激励は、ますます本人を追いつめることになります。
あせらずに経過を見守り、治療をサポートする
心の病の多くは、一進一退を繰り返しながら、徐々に良くなっていきます。 周りから見て、歯がゆく思うこともありますが、周囲が回復を焦ると、本人も気兼ねから、無理をしてしまい、かえって回復が遅れます。
周囲の人は、焦らずに経過を見守り、本人がきちんと治療に取り組むよう、サポートしてゆくことが大切です。
自殺を予防するには
心の病に陥っている人の中には、いきなり自殺に走る危険性がある人もいます。これを防止するには、周りの人が本人の様子に絶えず注意を払うことが必要です。
自殺をはかる人の多くは、予告サインを発している
うつ病や神経症には、精神的苦痛から絶望へと陥り、自殺へと走る危険性があります。特に、うつ病の場合、「死にたくなる」のは、症状のひとつともいえます。
これを防ぐには、医師はもちろんですが、周囲にいる人の協力は大変重要になってきます。自殺をはかる人は、家族や親しい人に何気なく自殺を予告するサインを発してしることが多いので、注意深く見守り、このサインをつかむことで、自殺を妨げることも少なくありません。
救いを求める心の叫びを見逃さず、すぐに対応を!!
好き好んで、死を選ぶ人はいません。自殺のサインはいわば患者さんが、救いを求める心の叫びなのです。この叫びに気づいたら、速やかに主治医に連絡をとり、本人を説得して、一緒に受診することが大切です。
「死にたい」と打ち明けられたら
本当に自殺を考えている人は「死にたい」とは、口に出さないのだとよく言いますが、これはとんでもない間違いです。もちろん、何も言わずに、いきなり死を選ぶ人もいますが、事前に口に出す人も多いのです。
ですから、大丈夫などとタカをくくってはいけません。「今は心が弱っているから、そんなふうに思えるんだよ。早く回復させましょう。」と、声をかけて。すぐにも専門医のもとに連れて行ってください。
24時間土日祝日も対応します。
- 仕事、家事で昼間時間がとれなくても受けられます
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