8.「面会と交流」

はじめに

離婚後、親権者でない親と子どもが会うことを面会交流と言います。
夫婦は離婚すれば、他人になります。
しかし、親子関係は、親が離婚しても縁は切れません。

親権者でなくても、同居して養育していなくても、かけがえのない父と母です。
子どもは親が離婚しても、それまでと同様に、父母に愛され、大切にされることが重要です。
かつては、離婚して、親権者でなくなった親は、子どもと会うことも交流もなく、縁が切れてしまうことが多かったのですが、最近は、離婚後別れてクラス親子が、その後も交流を続けることが多くなりました。

そして、離婚後に親権者や養育費などを決めるように、離婚後の親子の面会について話し合い、約束事として、取り決めをすることが多くなりました。
当事者同士の話し合いできめることができないときは、家庭裁判所の調停や審判で決めることができます。
面会は子どもの権利として重要です。

1.心の安心感

子どもは、別れた親と交流を続けることで愛情を確認し、不安や喪失感を解消し、安心して生きてゆけるのです。
対象喪失の中でも、依存していた親を失うことは、最も大きな喪失です。
離婚によって、ぽっかり空いてしまった穴を、少しでも埋めることが出来て、父親からも、母親からも、愛されている、大事にされているお感じることで、精神的に安心感を持つことができます。
そして、その安心感は地震や自己肯定感に繋がり、こどもの「生きる力」になります。

2.健全な人間関係を形成する

人間が生まれて、初めて出会う人が母親であり、父親であり、家庭は小さな社会です。
子どもは家庭生活の中で、父母の姿、行動、役割を見て、毎日少しずつ学んでゆきます。
まさしく、子どもにとって、将来の家庭のモデルになります。

離婚によって、片親だけになり、別れた親の影響をまったく受けることがなくなり、父性は母性に、母性は父性に替わることはできません。
このことが、将来の恋愛や結婚に大きな意味を持つことになります。
結果として、うるおいのある楽しい面会を続けることにより、子どもは両親からの愛情を確認することで、男性、または女性として成長することができます。

3.面会しないほうが良いケース

子どもにとって、面会と交流がプラスにならないケースがあります。
たとえば、同居中に別れた親から暴力や虐待を受けていた場合は、面会や交流は中止すべきと考えます。

また、子ども本人が、暴力を受けていないとしても、母親がひどい暴力を受けているのを見て育った場合は、その親に対する恐怖心や拒否感を抱いています。
これ以上、子どもを傷つけないためにも、面会は辞めたほうが良いでしょう。
また、子どもが会うことを拒否していたり、親に対する否定感があまりにも強い場合も止めるべきです。

一方、同居している親が否定的である場合は、親のほうが反省をして、態度を改めると、子どもは変わっていきます。
親の影響でもないのに、拒否しているときは、親が知らないところで傷ついていることがありますから、無理をしてはいけません。