子供の自立と家族の役割~「はじめに」~

私が、千葉県教育委員会東葛飾地方教育センターにおいて、教育相談員という立場で、主に不登校・引きこもりに悩む父兄からの相談に係わる中で、気づいたこ とのひとつに、不登校児童・生徒の性格的特徴とその母親および父親の性格的特徴について、いくつかの共通点が見られたことと、今日、各家庭の中から、父性の影響力の低下と父親の存在感がまったく感じられない家庭が多数存在していることでありました。

これらの家庭では、子どもの問題に対して母親がほとんどひとりで係わっていることが多く、面接に来られた母親は疲れきっているのがほとんどでした。

不登校・引きこもりのケースに対しては、家族療法の視点から父母・三世代同居の場合は祖父母を支援してゆくことで、その家庭環境、個々の家庭の雰囲気に変化が生じ、やがてIP(問題を抱えている子ども)にも大きな変化が起きて来るように思えます。

何年か後になって考えれば、子どもの不登校・引きこもりという問題を通じて、これまでの 夫婦関係・嫁姑関係・親子関係が改善してゆくことのきっかけともなり、一見マイナスとも思える不登校・引きこもりという問題提起により、このことから家族 メンバーが大きく成長することも十分に考えられるのではないでしょうか。